課題の言語化
定義
プロジェクトや組織の中に漠然と存在する「モヤモヤ」「違和感」「問題の空気感」を、関係者が共有・合意できる言葉として表現する作業。NEDフレームワークにおける Narrative(物語を読む) フェーズの中心的実践。
時田隆佑による位置づけ
「一番難しいのは『解決策を実行すること』ではなく、その手前の『そもそも何が課題なのかを言葉にすること』だったりします」
解決策の実行よりも課題を言語化することの方が難しい、という逆説的な主張。よくあるプロジェクト失敗パターンの根本原因として位置づけられている。
言語化されていないときの症状
- 「何か変えないといけない空気はあるけれど、何から手をつければいいかわからない」
- 「関係者の意見がバラバラで、プロジェクトが前に進まない」
- 「アイデアはあるけれど、具体的な形に落とし込めない」
これらは全て「課題がまだ言語化されていない段階」のサインとして読み取ることができる。
なぜ難しいか
- 関係者の暗黙知: 各関係者の頭の中には固有の文脈・優先順位・歴史があり、それらは表面化しない
- 多様な立場の存在: 住民・企業・行政など立場が異なれば「物語」も異なる
- 言葉にする場のなさ: モヤモヤを安全に外在化できる場・機会が不足している
言語化を支援する手法
- ナラティブ整理ワークショップ(A): 多様な関係者の「物語」を見える化し合意形成を図る
- NED 1dayセッション(B): 1日で集中的に課題の核心を特定し構造化する
関連する概念との接続
「課題の言語化」に成功した後は:
- 言語化された課題がNEDフレームワークのEditフェーズへの入力になる
- 関係者間の合意が生まれ、プロジェクトが前進できる土台ができる
- プロジェクトフェーズ診断における「A・Bフェーズ」の完了条件
出典
- 251201_プロジェクト進め方診断_時田隆佑 — 2025-12-01(問題意識の核として提示)
- 251114_もっともらしさの時代につなぐ力はどこへ向かうのか — 2025-11-14(言語化の失敗が「もっともらしさ」に置き換えられる構造として関連)