意図ベースのプロンプト設計
定義
LLM(大規模言語モデル)に対する指示(プロンプト)を、仕様の定義ではなく意図・文脈の共有として構築するアプローチ。
定義と意図(Definition vs Intent)の「意図モード」を、AI技術との対話に適用した実践論。
二つのプロンプトスタイルの対比
| スタイル | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 仕様定義型(初期) | 文字数・文体・禁止事項を細かく命令。曖昧さを排除して完璧に定義する | 「500文字以内で、です・ます調で、専門用語禁止で…」 |
| 意図共有型(LLM進化後) | 背景・目的・実現したいことを「文脈」として渡す | 「私はこういう背景で、こんなことを実現したいと思っている。だから…」 |
なぜ「意図共有型」が優位になったか
LLMは:
- 文脈を理解して補完する能力を持つ
- 厳密な仕様命令より「思考の補助線」として機能する情報の方が、期待を超える回答を生成しやすい
- 仕様を細かく定義するほど、モデルが本来持つ推論能力の発揮を制限してしまう
「ガチガチに命令するよりも、『私はこういう背景で、こんなことを実現したいと思っている』という『意図』や『文脈』を伝えた方が、AIが想像を超えた精度の高い回答を返してくることがわかってきた。」(時田隆佑(トキタ企画)、2026-01-03)
人間コミュニケーションへの敷衍
AI相手でこの原則が成立するなら、人間同士ではなおさら重要という論理:
- チームメンバーへの指示も「仕様の定義」より「意図の共有」の方が創造性を引き出す
- 意図さえ共有できていれば、具体的手段に余白が生まれる(→ 余白の仕事)
- メンバーは自分なりの解釈・工夫・创造性を発揮できる
NEDフレームワークとの関係
| NED軸 | プロンプト設計との対応 |
|---|---|
| Narrative | 「こういう背景・文脈で」という意図の源泉 |
| Edit | 何を渡し、何を省くかの取捨選択 |
| Design | 最終的なプロンプトの構造・形への翻訳 |
関連コンセプト
- 定義と意図(Definition vs Intent) — 親コンセプト
- 余白の仕事 — 意図共有が生む創造的空間
- NEDフレームワーク — 意図共有を思考軸として体系化したフレームワーク
- 編集思考(Editorial Thinking) — 「何を渡すか」を選ぶ力
出典
- 260103_言語化オジサンになる前に定義するのをやめて意図を示そう(2026-01-03)— 本コンセプトの主要出典