Indigenizing Design Framework

定義

Human-Centered Design (HCD) が西洋的認識論に根ざし、先住民の価値観・土地との長期的関係性・非人間要素を軽視する傾向への批判として提案されたデザインフレームワーク。生活者理解にとどまらず「土地・生態系・コミュニティの関係性」を設計対象に組み込む。

出典

  • 提唱: Catapult Design(社会インパクトデザインの nonprofit)+ CahokiaPHX + Brian Skeet Design LLC + Indigenous Community Collaborative の共同制作
  • 初出: 2023-06-22 公開記事 “Introducing A Framework for Indigenizing Design” (catapultdesign.org)
  • 注: 2026-05-23 ned-scanner で発見。論文化はされていない実務側フレーム

構成要素

  1. Indigenizing Markers — 先住民の価値観と評価指標
  2. Ecosystem of Indigenizing — 各文脈における関係性の可視化
  3. Indigenizing Curriculum — 学習用レッスンプランと活動

NED との関係

  • 対比軸として: 既存の NEDフレームワーク が「Narrative→Edit→Design」の 3 軸で人を主体とするのに対し、本フレームは「土地・非人間アクター・歴史的関係性」を設計の前提条件として組み込む。NED の Narrative 軸を人間中心から拡張する補助軸として参照可能
  • 対立軸として: デザイン思考(Design Thinking) / アート思考(Art Thinking) に並ぶ第3軸(先住民・地域思考)。日本での適用は山崎亮 まちづくりブランディング 系コミュニティデザインに近いが、認識論レベルの脱植民地化(decolonize data)を明示する点で異なる
  • More-Than-Human Design と接続する(非人間アクターを設計参加者とする点)

観察メモ

  • 「環境や非人間要素の組み込み」「decolonize data」というキーワードは、欧米デザイン界で 2023-2026 にかけて広がる先住民・脱植民地化系言説の一部
  • 日本の地域デザイン(山崎亮系・地方創生系)に直接輸入するには、植民地・先住民の歴史文脈の差を踏まえた翻訳が必要
  • NED 営業文脈では「HCD では拾えない非人間アクター(地域の山・川・伝統行事)を Narrative 軸で扱う」と説明する補強材料に使える